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自動塗装
automatic painting
「自動塗装装置についての一考 察, 藤 井 1970 」
1.概要
現代工業における省人化や自動化への努力は、企業発展の為の必須条件として欠かせないものである
金属表面処理工業においても、メッキ作業の自動化を始め金属塗装の精進化や自動化の努力がなされている
金属塗装の省人化に関しては、スプレー塗装の自動化、研磨の自動化、搬送の自動化などがなされている
塗装の場合は、中間工程としてのパテ付けやパテとぎなどの人力にたよる作業工程が全工程の70 ~ 80%を占める場合が多い
エアスプレー塗装には多くの経験が必要とされており、塗料吐出量と霧化空気流量の組み合わせが、塗膜の仕上がりに大きく影響するうえ、これらの調整が経験と勘によって設定される場合が多かったため
塗装の自動化を行う場合はこれらの経験とか、勘を計数計量化し、目的とする塗膜を作るうえでの条件を客観的に設定することが需要
塗装の自動化を考える場合に努力すべき内容
- スプレーマンの動作を機械に代行させるような、メカニカルな動き
- 塗料吐出量と霧化空気量を被塗物の目的膜厚や目的外観に合致させること
2.レシプロケーター自動塗装装置について
上下方向に往復させて塗装をする方式や、平面に対して行わせる方式などがある
レシプロケーターが多く使用されている反面色々と問題点もある
問題点1:コンベアと使用する場合、コンベア速度とスプレーガンの速度を調和させる必要がある
調和しない場合図の上や下のように隙間ができることや塗装の重なりが発生することがある(実際にはCのようになることが多い)
中央は調和したときの様子で2回塗りの効果を示す
4.結言
自動塗装装置の一考察として、レシプロケーター、塗料吐出量、霧化空気量量の選定などについて記したが、塗装の自動化を進めるにあたって最も重要なことは、塗装設備ラインとの調和が図られなくてはならない点.
いかに自動塗装装置を設置し、コンベア速度を上げて塗装能力を高めても乾燥炉などの能力が、これに調和しなければ全く意味がない.
また、塗装の自動化については被塗物の検出方法や、カラーチェンジの問題、電子計算機との組み合わせによるN.C.制御など多くの考察や実業家の努力がなされているが、これから複雑形状の被塗物の自動塗装方法などはまだまだ検討されなければいけない問題が多々ある
「自動車の塗装工程の省力について,高橋 1970」
「塗装用ロボットの現状と稼働実例, 相沢 1982」
1.概要
- 産業用ロボットは人の嫌がる作業、繰り返し単純作業に導入され労働改善に役立ち始めている
- 塗装用ロボットも、有機溶剤のミストの中での作業から人間を開放することを目的に開発され、ここ10年間で非常な発展をとげた
1.はじめに
アルミニウムは通常の大気中では酸化による光沢低下は生ずるものの、耐食性に優れるため鋼材などとは異なり表面処理を行わないからといって、材料強度が大きく損なわれることはほとんどない.したがって表面処理が行われるのは、美粧、新規の表面機能性あるいは高度の耐食性が必要とされる分野に適用する場合.
表面処理としては
- 陽極酸化
- めっき
- 乾式法
- 塗装
などによるものがある.それぞれ特徴はあるが塗装についてみると、
- 多色化要求への対応が容易
- コーティングの選定により広範な環境への対応が可能
- 塗装したものの加工ができる
等の他の処理にない利点を有する.
反面、塗膜が有機物であるところから特殊な例を除いて、
- 耐熱
- 耐酸化
- 耐摩過性
が主たる要求性能とされる用途への適応は難しい.
現在主として適応されている分野は
- 建材(サッシ、カーテンウォール、カラーアルミ、エクステリア類)
- 箱
- 飲料缶
- アルミホイール
- 熱交換器
等.
2.アルミニウムの塗装